■ ID | 653 |
■ 種類 | 総説・解説 |
■ タイトル | 微小粒子状物質(PM2.5)の特徴と埼玉県の現状 |
■ 著者 | 米持真一
Shinichi Yonemochi
埼玉県環境科学国際センター |
■ 出版元 | 埼玉県環境計量協議会 |
■ 出版年 | 2009 |
■ 誌名・巻・号・年 | 埼環協ニュース、215号、20-26、2009 |
■ 抄録・要旨 | 大気中に浮遊する粒径2.5μm以下の粒子状物質(PM2.5)は2009年に環境基準値が設定された。埼玉県環境科学国際センターでは、このPM2.5について、2000年9月から米国標準機を用いた1週間単位の捕集を継続してきた。捕集されたPM2.5は、質量濃度とともに、主要組成についても分析を行っている。2001年と2007年で年平均値の比較を行うと、3.8μg/m3の減少が見られたが、SPMでは6μg/m3の減少が見られており、SPMと比べて緩やかであった。主要成分は、分析を行った水溶性無機イオンのうち、NH4+、Cl-、NO3-、SO42-および炭素成分で夏、冬ともに質量濃度の約7割を占めていたが、各成分の比率は大きく異なっていた。騎西と鴻巣自排の比較では、初冬期に、一般環境である騎西の方が高い濃度が見られた。これらの期間には、バイオマス焼却の指標と考えられるカリウム(K+)の濃度が高い傾向が見られたことから、初冬期における騎西のPM2.5はバイオマス焼却の影響を大きく受けている可能性が示唆された。なお、当センターでは、PM2.5より更に小さい粒子であるPM1の観測も行っており、PM2.5の8割以上が1μm以下に存在することも分かっている。これらの知見を基に、今後更に研究を進めていく予定である。 |
■ キーワード | PM2.5、化学組成、質量濃度、連続観測 |
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